管理が良い賃貸物件の見分け方7選|管理会社の対応で失敗しないためのポイント

管理が良い賃貸物件の見分け方をイメージした集合住宅 不動産賃貸

賃貸物件は「部屋」だけを見て決めてはいけない

賃貸物件を探すとき、多くの人が気にするのは家賃、立地、間取り、築年数、駅からの距離などではないでしょうか。

もちろん、どれも大切です。

しかし、実際に賃貸住宅で暮らしてみて私が強く感じたのは、

「管理がしっかりしている物件かどうか」

も非常に重要だということです。

私は以前、築35年ほどの賃貸アパートに住んでいました。

古い物件でしたが、私は築年数そのものはあまり気にしません。職場にも駅にも近く、立地が希望に合っていたため気に入って契約しました。

ところが、入居してから次々とトラブルが起きました。

リビングと寝室を仕切る引き戸がうまく開閉できない。

さらに入居した最初の月、水道料金として約5万円もの請求が届きました。

さすがにおかしいと思い調べてもらうと、地中の水道管に穴が開き、入居前から水が漏れ続けていたことが分かりました。

そして最も困ったのが、台所の天井から突然水が漏れてきたことです。

水漏れの原因がなかなか分からない

最初に工事業者が確認した際には、排水管に長年のゴミが詰まっている可能性があるとのことで、しばらく様子を見ることになりました。

ところが約1か月後、再び水漏れ。

今度は2階の入居者にも協力してもらい、部屋に入って点検することになりました。

後日、排水管に詰まったゴミを除去してもらい、

「これでようやく解決した」

と思いました。

しかし、その半年ほど後、また天井から水が漏れてきました。

ここまでくると天井裏を確認する必要があり、とうとう台所の天井の一部を剥がすことになりました。

ただ、水漏れというのは厄介です。

工事業者が来ているときにちょうど水が漏れてくれれば原因を確認できますが、そう都合よくはいきません。

結局、原因を完全には特定できないまま、剥がした天井を簡易的に養生して様子を見ることになりました。

その後、水漏れは発生しなくなりました。

業者の見解では、老朽化した天井裏の配管周辺のどこかに水がたまり、それがあふれていた可能性があるとのことでした。

ここまでは仕方がありません。

古い建物ですから、不具合が発生することはあります。

私が問題だと思ったのは、その後の管理会社の対応でした。

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3か月経っても天井を直しに来ない

工事業者からは、

「日を改めて天井を塞ぎに来ます」

と言われていました。

ところが、1か月経っても、2か月経っても連絡がありません。

とうとう3か月ほど経過しました。

さすがに私も管理会社へ、

「そろそろ天井を直してもらえませんか」

と連絡しました。

しかし、何度連絡しても返事は曖昧でした。

そこで私は大家さんにも直接連絡しました。

ところが大家さんから返ってきたのは、

「管理会社に任せているので、そちらから強く言ってください」

というものでした。

管理会社に連絡しても動かない。

大家さんに相談しても管理会社に言ってほしいと言われる。

これでは入居者は困ってしまいます。

そこで私は、これまでの経緯と修繕を求める内容を書面にまとめ、日付が分かる水漏れ箇所や剥がされた天井の写真を添えて大家さんに送りました。

すると状況が一変しました。

管理会社の責任者から連絡があり、

「私はこの件を把握していませんでした。今後は私が対応します」

という趣旨の説明と謝罪があり、ようやく修繕が進みました。

この経験から私が感じたのは、

良い賃貸物件とは、単に新しくて設備が充実している物件ではない

ということです。

建物は古くなれば、どこかに不具合が出ることがあります。

大切なのは、

「トラブルが起きたとき、誰が、どれくらい迅速に対応してくれるのか」

ではないでしょうか。


国土交通省では、民間賃貸住宅をめぐる紛争の未然防止として、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」や「賃貸住宅標準契約書」を中心とした民間賃貸住宅に係る留意点等を掲載しています。 ↓

国土交通省「民間賃貸住宅の入居・退去に関する留意点等」↗

管理が良い賃貸物件とは?

では、「管理が良い物件」とは具体的にどのような物件でしょうか。

私は次のような点が重要だと思います。

1.設備トラブルへの対応が早い

最も重要なのはこれでしょう。

水漏れ、給湯器の故障、排水管の詰まり、鍵の不具合など、生活に直接影響する故障は突然発生します。

連絡してすぐ直るとは限りません。

原因究明に時間がかかる場合もあります。

だからこそ重要なのは、**「すぐ直せるか」だけではなく、「すぐ対応を始めてくれるか」**です。

「業者を手配しました」
「○日に点検します」
「原因を調査しています」

このように進捗を知らせてもらえるだけでも、入居者の安心感は大きく違います。

2.連絡した内容が社内で共有されている

私の経験では、最後に責任者から「私は聞いていなかった」という趣旨の説明を受けました。

これも管理体制を考えるうえで重要なポイントです。

担当者だけが案件を抱え、長期間放置してしまうような体制では困ります。

担当者が休みでも別の人が状況を確認できるなど、会社として情報が共有されていることが理想です。

3.大家と管理会社の責任範囲が明確

「大家さんに聞いてください」

「管理会社に任せています」

と双方から言われたら、入居者はどこへ相談すればいいのでしょうか。

入居者から見れば、大家と管理会社の内部事情は分かりません。

少なくとも、

「この問題については管理会社が窓口になります」

と明確になっていることが大切です。

4.共用部分がきちんと管理されている

内見するときは室内だけでなく、共用部分も見ておきたいところです。

ゴミ置き場が荒れていないか。

廊下や階段が極端に汚れていないか。

切れた照明が長期間放置されていないか。

掲示板に何年も前のお知らせが貼られたままになっていないか。

郵便受け周辺に大量のチラシが散乱していないか。

こうしたところから、日常的に管理の目が届いている物件かどうかをある程度推測できます。

5.修繕履歴について質問したとき説明してくれる

築年数が古いから悪いとは限りません。

築30年、40年でも、給排水設備や屋根、外壁、共用部分などが適切に修繕されている建物もあります。

逆に築年数だけを見て安心するのも危険です。

内見時には、

「最近、大きな修繕をしたことはありますか?」

「過去に水漏れなどはありませんでしたか?」

など、気になることを仲介会社に質問してみてもよいでしょう。

分からない場合でも、管理会社や大家に確認してもらえるか聞いてみる価値があります。

6.入居者からの問い合わせに記録を残して対応する

設備トラブルでは、

いつ・誰に・どのような内容を連絡したのか

が重要になる場合があります。

電話だけで終わらせず、メールや問い合わせフォームなど記録が残る方法が用意されている管理会社なら、入居者にとっても安心材料になります。

借主側でも、トラブルが起きた日時、管理会社へ連絡した日時、担当者名、トラブル箇所の写真などを残しておくことをおすすめします。

7.「24時間対応」の中身が明確

最近は「24時間サポート」「24時間緊急対応」などを用意している賃貸物件もあります。

ただし、ここで確認したいのは、

「24時間電話がつながる」のか、「24時間必要に応じて現場対応してくれる」のか

という違いです。

例えば深夜に大量の水漏れが発生したとします。

電話をかけても、

「担当者は明日の午前10時に出社しますので、そのときに連絡させます」

だけでは、少なくとも入居者が期待する「緊急対応」とはかなり違うでしょう。

もちろん、深夜にすべての故障を完全修理することは現実的ではありません。

それでも、水漏れなら止水などの応急措置を案内する、必要性が高ければ緊急業者を手配するなど、実際にどこまで対応するサービスなのかを契約前に確認することが大切です。

「24時間」という言葉だけで判断せず、

  • 夜間に現場へ来てもらえるのか
  • 応急処置まで対応するのか
  • 電話受付だけなのか
  • 別途料金が発生する場合があるのか
  • 毎月の利用料はいくらなのか

などを確認しておきましょう。


国土交通省には賃貸住宅管理業者に関する制度や義務をまとめた公式ページもあります。 ↓

国土交通省「賃貸住宅管理業者の主な業務」↗

修繕はそもそも誰がするもの?

国土交通省が公表している「賃貸住宅標準契約書」では、貸主は原則として、借主が物件を使用するために必要な修繕を行うものとされています。

一方、借主の故意や過失によって修繕が必要になった場合などは、借主側に費用負担が生じることがあります。

もちろん、実際のトラブルでは契約内容や故障の原因などによって判断が異なるため、一概には言えません。

「古い建物だから仕方がない」

というだけで、必要な修繕まで放置してよいということではありません。


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管理会社の良し悪しは内見だけでは分かりにくい

賃貸物件探しの難しいところは、管理会社の対応力を契約前に完全に見抜くことが難しいことです。

部屋は内見できます。

駅まで実際に歩くこともできます。

日当たりや騒音もある程度確認できます。

しかし、

「水漏れしたとき、この管理会社はすぐ動いてくれるだろうか?」

ということまでは、部屋を見ただけでは分かりません。

だからこそ契約前に、

「設備が故障した場合の連絡先はどこですか?」

「夜間に水漏れした場合はどうすればいいですか?」

「24時間サポートは具体的に何をしてくれますか?」

などと質問してみるのも一つの方法です。

その質問に対する仲介会社や管理会社の説明も、判断材料になるでしょう。


こちらでは契約前に行われる重要事項説明について解説しています。 ↓

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まとめ|築年数より「トラブルが起きた後」が重要なこともある

私は古い賃貸物件そのものが悪いとは思っていません。

立地が良く、家賃も手頃で、自分の生活に合っていれば築年数が古い物件も十分選択肢になります。

しかし、建物が古くなるほど設備の不具合が発生する可能性は考えておく必要があります。

そこで重要になるのが管理の質です。

トラブルの連絡をしたときにすぐ対応してくれる。

原因が分からなくても放置せず調査してくれる。

時間がかかるなら途中経過を知らせてくれる。

そして必要な修繕を最後まできちんと終わらせてくれる。

こうした当たり前のことを当たり前にやってくれることが、良い管理なのだと思います。

賃貸物件を選ぶときは、家賃や間取り、築年数だけでなく、

「この部屋に住んで何かあったとき、誰が対応してくれるのか」

という視点でも物件を見てみてはいかがでしょうか。

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