皆さんには、「何年経っても聴きたくなるアルバム」はありますか?
音楽には不思議な力があります。
昔よく聴いていたアルバムを久しぶりにかけると、その曲を聴いていた時代や街の風景、その頃の自分まで一緒によみがえってくることがあります。
私はこれまで、洋楽・邦楽を問わず、さまざまな音楽を聴いてきました。
今回はその中から、2026年の今でも聴きたいと思う邦楽アルバムを10枚選んでみました。
最初にお断りしておきますが、これは売上枚数や音楽評論家の評価、世間一般の人気を基準にしたランキングではありません。
あくまで私個人の好みだけで選んだ「勝手なランキング」です。
「なぜあの名盤が入っていないんだ」
「このアルバムが1位なの?」
と思われる方もいるでしょう。
音楽の好みは人それぞれ。それでいいと思っています。
そんなことも含めて「こういう10枚を選ぶ人もいるんだな」と楽しんでいただければ幸いです。
それでは、第10位から紹介していきます。
第10位 KUWATA BAND『ROCK CONCERT』
第10位は、KUWATA BANDの『ROCK CONCERT』です。
サザンオールスターズの桑田佳祐を中心に結成されたKUWATA BAND。
桑田佳祐というとサザンの印象が圧倒的に強いですが、KUWATA BANDにはサザンとはまた違った魅力があります。
私がこの作品を選んだ理由は、何といってもRock Bandとしての勢いです。
きれいにまとまり過ぎていないというか、ライブならではの熱気や演奏の力強さが伝わってきます。
桑田佳祐の音楽の魅力は、美しいメロディーや独特の歌詞だけではありません。
「この人はやっぱりRock Musicianなんだ」
そんなことをあらためて感じさせてくれる一枚です。
サザンしか知らない方にも、一度聴いてほしい作品です。
第9位 Superfly『Mind Travel』
第9位はSuperflyの『Mind Travel』。
2011年に発売された3枚目のオリジナルアルバムです。
「Rollin’ Days」「タマシイレボリューション」「Wildflower」など、Superflyを代表する楽曲が収録されています。
このランキングは1980年代の作品が多くなりましたが、私は「昔の音楽だから良い」と考えているわけではありません。
年代に関係なく、良いものは良い。
Superflyを初めてしっかり聴いたとき、まず驚いたのが越智志帆さんの歌声でした。
力強い。
しかし、ただ声量があるだけではありません。
ロックの迫力がありながら、繊細さも感じさせる。その両方を持っているところがSuperflyの魅力だと思います。
『Mind Travel』にはロック、ポップス、バラードなどさまざまな表情があり、一枚を通して聴いても飽きません。
若い頃からRockを聴いてきた私にも素直に「いいな」と思わせてくれたアルバムです。
第8位 佐野元春『今、何処』
第8位は佐野元春の『今、何処』。
ここで、このランキング2度目の佐野元春です。
そして1位にも佐野元春が登場します。
同じアーティストから2作品を選ぶのはどうなのかとも思いましたが、これは私個人のランキング。
好きなのだから仕方ありません。
『今、何処』で私が感じるのは、長いキャリアを持つミュージシャンが現在進行形で音楽を作り続ける格好良さです。
昔のヒット曲だけでライブができるようになったアーティストが、それでも新しい作品を作り続ける。
これは簡単なことではないでしょうし、若いころからの何よりも音楽が好きというのがあってこそだろうと思います。
佐野元春は1980年代を代表するミュージシャンの一人ですが、決して「あの頃の人」だけではありません。
年齢を重ねても、新しい音を作る。
昔の佐野元春を知っている人にこそ聴いてほしい作品です。
そして50代になった私にとっては、「年齢を重ねても前へ進んでいい」と思わせてくれるアルバムでもあります。
第7位 松任谷由実『VOYAGER』
第7位は松任谷由実の『VOYAGER』。
ユーミンについては、説明する必要がないほど日本を代表するシンガーソングライターです。
それでも、数多くある作品の中から一枚だけ選ぶとなると非常に迷います。
私が選んだのは『VOYAGER』でした。
「時をかける少女」「ダンデライオン〜遅咲きのたんぽぽ〜」など、今も耳にする名曲が収録されています。
ユーミンの音楽を聴いていると、曲そのものだけでなく風景が浮かんでくることがあります。
街、車、海、空、恋愛、季節。
音楽を聴いているだけなのに、まるで映画の一場面を見ているような感覚になる。
それがユーミンの大きな魅力ではないでしょうか。
若い頃に聴くのと、50代になってから聴くのとでは、同じ曲でも感じ方が少し違います。
長く聴き続けられるアルバムとは、こういう作品なのだと思います。
第6位 矢沢永吉『E’』
第6位は矢沢永吉の『E’』。
1984年7月25日に発売されたアルバムで、「逃亡者」「FADE AWAY」「BALL AND CHAIN」「棕櫚の影に」などが収録されています。
矢沢永吉というと、どうしても「永ちゃん」という強烈なキャラクターが先に浮かぶ人も多いでしょう。
しかし、アルバムをじっくり聴いてみると、それだけでは語れない音楽的な魅力があります。
Rockでありながら大人っぽい。
派手さがありながら、どこか哀愁がある。
そして何より、矢沢永吉にしか出せない空気があります。
公式プロフィールでは『E’』を「アメリカ時代の集大成ともいうべき作品」と紹介しています。
私にとっても、矢沢永吉の魅力を味わうなら外せない一枚です。
第5位 大滝詠一『A LONG VACATION』
第5位は大滝詠一『A LONG VACATION』。
ジャケットを見ただけで「ああ、あのアルバムか」と分かる方も多いでしょう。
「君は天然色」「恋するカレン」「さらばシベリア鉄道」など、今なお聴き継がれている曲が並びます。
このアルバムの魅力は、何といっても独特の爽やかさです。
夏、海、青空。
そんなイメージが似合うのですが、単なる明るい夏のアルバムではありません。
爽やかなサウンドの向こう側に、どこか切なさや寂しさを感じます。
発売から長い年月が経っているにもかかわらず、古さだけを感じさせないのもすごいところです。
近年は日本のシティポップが国内外であらためて注目されていますが、その流れから昔の日本のポップスに興味を持った若い世代にも、ぜひ聴いてほしい一枚です。
第4位 Char『Char』
第4位はCharの『Char』。
Charといえば、日本を代表するギタリストの一人です。
「ギターがうまい人」というイメージを持っている方も多いと思います。
もちろんギターは素晴らしい。
しかし、このアルバムを聴くと、それだけではないことが分かります。
Rock, Blues, Funkなどの要素を感じさせながら、きちんと「歌」が残る。
ギタリストのアルバムだからといって、ギターだけが前に出ているわけではありません。
私は、そこがCharの格好良さだと思っています。
若い頃には単純に「格好いい」と思って聴いていた音楽でも、年齢を重ねてから聴き直すと、演奏やアレンジの面白さに気づくことがあります。
ギターが好きな方はもちろん、1970年代の日本のRockに興味がある方にもおすすめしたいアルバムです。
第3位 サザンオールスターズ『KAMAKURA』
いよいよベスト3。
第3位はサザンオールスターズの『KAMAKURA』です。
1985年9月14日に発売された、サザン初の2枚組オリジナルアルバム。
全20曲を収録し、公式サイトによれば制作には約1,800時間ものスタジオ作業が費やされたそうです。
「メロディ(Melody)」「鎌倉物語」「Bye Bye My Love(U are the one)」など、印象に残る曲が多数収録されています。
しかし、『KAMAKURA』の魅力はヒット曲だけではありません。
20曲もあるのに、いろいろな音楽が次々と現れる。
ポップス、ロック、歌謡曲的なものから、当時としては新鮮だったシンセサイザーやヒップホップ的な要素まで、一枚の作品の中にさまざまなアイデアが詰め込まれています。一曲目「Computer Children」の前奏を聴くと今でも鳥肌が立つほどボルテージが上がります。
サザンには名盤と呼ばれるアルバムが何枚もありますが、その中でどれを選ぶかは人によって大きく違うでしょう。
私なら『KAMAKURA』です。
今聴いても「よくこれだけのものを作ったな」と感じます。
第2位 寺尾聰『Reflections』
第2位は寺尾聰『Reflections』。
1981年に発表された作品です。
このアルバムには、あまりにも有名な「ルビーの指環」が収録されています。
しかし、『Reflections』を「ルビーの指環が入っているアルバム」だけで終わらせてしまうのは、あまりにももったいない。
アルバム全体に流れている、都会的で落ち着いた雰囲気が素晴らしいのです。
派手に押してくる音楽ではありません。
むしろ抑え気味。
それなのに妙に格好いい。
寺尾聰の低い歌声も、このサウンドによく合っています。
「SHADOW CITY」「出航 SASURAI」などを含め、一枚を通して独特の世界観があります。
レコード会社もこの作品について、当時広がりつつあったAORやフュージョンの流れと合致し、その後のシティポップにつながる作品として紹介しています。
今の若い世代が聴いても、単なる「昔の歌謡曲」とは感じないのではないでしょうか。
夜、一人でゆっくり聴きたくなる。
私にとって『Reflections』は、そんなアルバムです。
第1位 佐野元春『VISITORS』
そして私が選んだ第1位。
佐野元春『VISITORS』です。
これは迷いませんでした。
1984年、ニューヨークから帰国した佐野元春が発表した作品です。
当時の日本ではまだ一般的とはいえなかったヒップホップやラップなどの要素を取り入れ、それまでの佐野元春のイメージとは大きく異なるサウンドを提示しました。
今聴けば、発表当時ほど驚かないかもしれません。
しかし、1984年です。
当時このアルバムを初めて聴いた人の中には、「佐野元春はどうしてしまったんだ?」と戸惑った人もいたでしょう。
実際、佐野元春の公式サイトでも、この作品が当時「戸惑いと称賛」の両方をもって迎えられたことが紹介されています。
それでも、時間が経って聴いてみると、この作品がどれほど挑戦的だったのかが分かります。
「COMPLICATION SHAKEDOWN」
「TONIGHT」
「NEW AGE」
「VISITORS」
など、アルバム全体に独特の緊張感があります。
私がこの作品を1位にした理由は単純に好きだから、カッコイイから。
それが一番です。
ただ、それだけではありません。
売れるようになったアーティストが、それまでのスタイルを守るのではなく、あえて大きく変わろうとする。
その姿勢を含めて私は『VISITORS』が好きです。
そして約40年後の『今、何処』も今回8位に選びました。
若い頃から聴いてきたミュージシャンが、何十年経っても新しい作品を作り続けている。
そのことも含め、私にとって佐野元春は特別なアーティストなのだと思います。
だから、私の邦楽アルバムランキング第1位は、
佐野元春『VISITORS』です。
私が選んだ邦楽アルバムおすすめ10選
| 順位 | アーティスト | アルバム |
|---|---|---|
| 1位 | 佐野元春 | VISITORS |
| 2位 | 寺尾聰 | Reflections |
| 3位 | サザンオールスターズ | KAMAKURA |
| 4位 | Char | Char |
| 5位 | 大滝詠一 | A LONG VACATION |
| 6位 | 矢沢永吉 | E’ |
| 7位 | 松任谷由実 | VOYAGER |
| 8位 | 佐野元春 | 今、何処 |
| 9位 | Superfly | Mind Travel |
| 10位 | KUWATA BAND | ROCK CONCERT |
こうして並べてみると、1980年代の作品が多くなりました。
これは意図して選んだわけではありません。
自分が本当に好きなアルバムを10枚挙げたら、自然とこうなりました。
一方で、2011年のSuperfly『Mind Travel』や、2022年の佐野元春『今、何処』も入っています。
つまり、私にとって名盤かどうかに年代はあまり関係ありません。
昔の作品でも今聴いて良ければ名盤。
新しい作品でも心に残れば名盤。
それだけです。
こちらは個人的な好みの勝手なランキング「洋楽アルバム編」です。 ↓

まとめ|名盤は何年経ってもまた聴きたくなる
今回は、私が今でも聴きたいと思う邦楽アルバムを10枚選びました。
もう一度書いておきます。
これは「日本で最も優れたアルバム10枚」を決めるランキングではありません。
売上枚数を比較したわけでも、専門家の評価を集計したわけでもありません。
50代の私がこれまで音楽を聴いてきた中で好きになった作品を、完全に個人的な好みで並べた「勝手なランキング」です。
ですから、人によってはまったく違う10枚になるでしょう。
むしろ、それが音楽の面白いところだと思います。
「あの頃、何度も聴いたアルバム」
「久しぶりに聴いたら、やっぱり良かったアルバム」
「年齢を重ねてから良さが分かったアルバム」
そんな作品はありませんか?
サブスクで好きな曲だけを簡単に聴ける時代になりました。
それでも、ときには1曲目から最後の曲まで、ひとつのアルバムとしてじっくり聴いてみる。
そんな音楽の楽しみ方も、これから残ってほしいと思っています。
今回紹介した10枚の中に、皆さんがもう一度聴いてみたくなるアルバムが一枚でもあれば嬉しいです。


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