不動産を売却するには何から始める?初めてでもわかる売却の流れ【2026年版】

夕暮れ時の一戸建て住宅の外観 不動産売買

「家を売りたいけれど、まず何をすればいいのだろう?」

不動産の売却は、人生の中で何度も経験するものではありません。

不動産会社に相談するのが先なのか、家の価格を調べるのが先なのか。住宅ローンが残っていても売れるのか、税金や費用はいくらかかるのか……。

初めてなら、わからないことが多くて当然です。

しかし、不動産売却は大まかな流れを知っておくだけでも、ずいぶん理解しやすくなります。

この記事では、不動産を売却するときに最初にすることから、査定、不動産会社選び、売買契約、引き渡しまでの流れを、初めての方にもわかりやすく解説します。


不動産を売却するとき、最初にすることは?

家やマンション、土地を売ろうと思ったとき、いきなり不動産会社と契約する必要はありません。

まずやっておきたいのは、

「自分の不動産が、だいたいいくらで売れそうなのかを知ること」

です。

たとえば、「2,500万円くらいで売れるだろう」と考えていた家が、実際には2,000万円前後だったとすれば、その後の住み替えや資金計画も変わってきます。

反対に、自分が思っていた以上の査定価格が提示される可能性もあります。

そのため、売却を決断する前の段階でも、まずは相場を調べてみることが大切です。


不動産売却の基本的な流れ

一般的な不動産売却は、おおむね次のように進みます。

① 売却理由や希望条件を整理する
↓
② 周辺の相場を調べる
↓
③ 不動産会社に査定を依頼する
↓
④ 不動産会社を選び、媒介契約を結ぶ
↓
⑤ 売却活動を開始する
↓
⑥ 購入希望者と条件を調整する
↓
⑦ 売買契約を結ぶ
↓
⑧ 残代金を受け取り、物件を引き渡す
↓
⑨ 必要に応じて確定申告をする

国土交通省が示している不動産売買取引の流れでも、売却価格の査定、媒介依頼・媒介契約、売買契約、残金決済、引き渡し、登記手続きといった手順が示されています。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

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STEP1 なぜ売却するのか、希望条件を整理する

最初に、

「なぜ不動産を売却するのか」

を整理してみましょう。

たとえば、

  • 子どもが独立したので小さな家に住み替えたい
  • 転勤や転職をきっかけに引っ越したい
  • 相続した実家を売却したい
  • 老後に向けて住宅を整理したい
  • 住宅ローンの負担を軽くしたい

など、売却理由は人によって違います。

ここで重要なのが、「いくらで売りたいのか」と「いつまでに売りたいのか」です。

価格を優先するのか、早く売ることを優先するのかによって、売却方法も変わってきます。

「できるだけ高く売りたいけれど、半年以内には売却したい」など、自分なりの希望を整理しておくと、不動産会社にも相談しやすくなります。


STEP2 自分でも不動産の相場を調べてみる

査定を依頼する前に、自分でも周辺の不動産価格を調べてみましょう。

近隣で売り出されている、

「同じくらいの築年数」

「似たような広さ」

「駅から同程度の距離」

といった物件を見るだけでも参考になります。

ただし、ここで注意したいのは、広告に掲載されている価格=実際に売れた価格とは限らないことです。

たとえば3,000万円で売り出されていても、最終的には値下げ交渉によって2,800万円で成約しているかもしれません。

インターネットで調べる価格は、あくまで目安として考えておきましょう。


STEP3 不動産会社に査定を依頼する

ある程度相場を確認したら、不動産会社へ査定を依頼します。

査定には、大きく分けて**「机上査定(簡易査定)」と「訪問査定」**があります。

机上査定

所在地、土地面積、建物面積、築年数、間取りなどの情報から、おおよその価格を算出する方法です。

「まだ売ると決めてはいないけれど、いくらくらいになるのか知りたい」

という段階なら利用しやすい方法です。

訪問査定

不動産会社の担当者が実際に物件を確認して査定する方法です。

建物の状態、日当たり、眺望、周辺環境、道路との接し方など、資料だけでは判断できない部分も確認するため、より具体的な査定価格を知ることができます。

本格的に売却を考えている場合には、訪問査定まで受けてみるとよいでしょう。


査定は1社だけで決めないことも大切

不動産査定では、会社によって査定額が異なることがあります。

A社「2,300万円」

B社「2,500万円」

C社「2,700万円」

ということも珍しくありません。

だからといって、一番高い査定額を出した会社が必ず一番高く売ってくれるとは限りません。

査定価格は「この金額で必ず売れます」という保証ではないからです。

極端に高い査定価格を提示されても、実際に売り出したところ買い手が見つからず、何度も値下げすることになる可能性もあります。

大切なのは査定額そのものだけではなく、

「なぜ、この価格になるのか」

をきちんと説明してもらうことです。

複数の会社から査定を取ると、おおよその相場だけでなく、担当者の対応や説明のわかりやすさも比較できます。

【ここに不動産一括査定などの広告を設置】


STEP4 売却を依頼する不動産会社を選ぶ

査定結果や担当者の説明などを比較して、売却を依頼する不動産会社を決めます。

査定価格だけでなく、

  • 査定価格の根拠を説明してくれるか
  • 売却方法について丁寧に説明してくれるか
  • 質問にきちんと答えてくれるか
  • その地域の不動産売買に詳しいか
  • 売却を急かしてこないか

といった点も確認しましょう。

不動産は数千万円単位になることも珍しくない大きな財産です。

「査定額が一番高かったから」という理由だけで決めるのではなく、安心して任せられる会社・担当者かどうかも重要だと思います。


STEP5 不動産会社と媒介契約を結ぶ

売却を依頼する会社が決まったら、「媒介契約」を結びます。

媒介契約には、

一般媒介契約
専任媒介契約
専属専任媒介契約

の3種類があります。

簡単にいえば、複数の不動産会社に依頼できる契約と、基本的に1社に任せる契約があるという違いです。

それぞれにメリット・デメリットがありますので、自分の売却方針に合ったものを選びましょう。

契約内容がよくわからない場合は、そのまま署名するのではなく、不動産会社に違いを説明してもらうことをおすすめします。


STEP6 売却活動がスタートする

媒介契約を結ぶと、本格的な売却活動が始まります。

不動産会社が物件情報を登録したり、不動産情報サイトなどへ掲載したりして購入希望者を探します。

購入希望者が現れれば、マンションや一戸建ての場合には内覧が行われることもあります。

居住中の家を売る場合は、

  • 部屋を整理整頓する
  • 玄関をきれいにする
  • 水回りを清潔にしておく
  • 室内を明るく見せる

など、できる範囲で印象を良くしておきましょう。

ただし、売却するからといって必ず高額なリフォームをしなければならないわけではありません。

費用をかける前に、不動産会社と相談して判断したほうが安心です。


STEP7 購入希望者が現れたら条件を確認する

購入希望者から申し込みが入ったら、価格や引き渡し時期などの条件を調整します。

たとえば、

「2,500万円で売り出している家を2,400万円にしてもらえませんか?」

と価格交渉を受けることもあります。

売主としては少しでも高く売りたいところですが、値下げを一切認めなければ、せっかくの購入希望者を逃してしまう場合もあります。

反対に、急いで大幅な値下げに応じる必要もありません。

不動産会社と相談しながら、価格だけでなく引き渡し時期なども含めて判断しましょう。


STEP8 売買契約を結ぶ

売主と買主が価格や条件について合意したら、売買契約へ進みます。

売買契約書には、

  • 売買価格
  • 手付金
  • 残代金の支払い
  • 引き渡し日
  • 契約解除に関する事項
  • 物件の状態や契約上の取り決め

など、重要な内容が記載されます。

一度契約を締結すると、単純に「気が変わったのでやめます」とはいかない場合があります。

わからない部分があれば、契約前に必ず確認しましょう。


STEP9 残代金の受け取り・引き渡し

決済日には、買主から売買代金の残額を受け取ります。

住宅ローンが残っている場合には、売却代金などでローンを完済し、金融機関の抵当権を抹消する手続きも必要になります。

そして、鍵や必要書類などを買主へ渡し、不動産を引き渡します。

所有権移転などの登記手続きも行われ、ここまで終われば売却手続きはひと区切りとなります。


不動産売却にはどんな費用がかかる?

「3,000万円で家が売れたら、3,000万円がそのまま手元に残る」

というわけではありません。

代表的なものとして、

  • 不動産会社への仲介手数料
  • 売買契約書に関係する印紙税
  • 抵当権抹消などの登記関係費用
  • 必要に応じて測量・解体などの費用
  • 譲渡益が出た場合の税金

などがあります。

そのため、「いくらで売れるか」だけではなく、売却後にいくら手元に残るのかまで考えておくことが大切です。


家を売って利益が出たら税金がかかる?

不動産を売却して利益(譲渡所得)が出た場合には、税金がかかることがあります。

基本的な考え方は、

売却による収入-(取得費+譲渡費用)-特別控除額=課税譲渡所得金額

です。

単純に「3,000万円で買った家を3,500万円で売ったから500万円全部が課税対象」という話ではありません。

また、一定の要件を満たしたマイホームの売却では、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。

ただし、税金の特例には細かな適用条件があります。

売却する不動産や所有期間、過去に利用した特例などによって扱いが変わる可能性がありますので、実際の税額については税務署や税理士などの専門家に確認すると安心です。


不動産売却で大切なのは「焦って決めないこと」

初めて不動産を売却すると、

「この査定価格は高いのか安いのか?」

「この不動産会社に任せて大丈夫なのか?」

「もっと高く売れるのではないか?」

と迷うこともあるでしょう。

だからこそ、最初から1社だけの話を聞いてすべてを決めてしまうのではなく、まず自分でも相場を調べ、必要に応じて複数の不動産会社の意見を聞いてみることが大切です。

特に査定価格については、金額の高さだけでなく「なぜその価格なのか」という根拠を確認することをおすすめします。


まとめ|不動産売却の第一歩は「自分の家の価値を知ること」

不動産売却は難しそうに感じますが、流れを整理すると、

相場を調べる
↓
査定してもらう
↓
不動産会社を選ぶ
↓
売却活動をする
↓
買主と売買契約を結ぶ
↓
代金を受け取り、引き渡す

というのが基本です。

そして、売却を考え始めたときに最初に知っておきたいのが、「自分の不動産はいくらくらいで売れそうなのか」ということです。

まだ「絶対に売る」と決めていない段階でも、現在のおおよその価値を知ることで、売るべきか、そのまま住み続けるべきか、住み替えるべきかを考える材料になります。

大切な家や土地だからこそ、焦って決める必要はありません。

まずは情報を集め、査定価格や不動産会社の説明を比較しながら、自分が納得できる売却方法を探してみてはいかがでしょうか。

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