「前立腺の病気は、決して他人事ではありません。」
2026年8月、タレントの大竹まことさん(77)が、ラジオの生放送で前立腺がんを患い、摘出手術を受けたことを公表しました。大竹さんは、以前から悩んでいた「頻尿」をきっかけに病院を受診し、検査の結果、前立腺がんが判明したと語っています。
テレビ朝日「テレ朝NEWS」 ↓

前立腺がんと前立腺肥大症は別の病気です。
しかし、どちらも中高年の男性にとって、決して他人事とはいえない前立腺の病気です。
「最近、トイレが近くなった」
「夜中に何度もトイレに起きる」
「尿の勢いが弱くなった」
そんな変化を、「もう年だから仕方がない」と放置していないでしょうか?
実は私自身、50代半ばになって前立腺肥大症の手術を受けました。
手術を決断するまでには、かなり迷いました。
というのも、知人から、
「前立腺の手術をすると、だだ漏れになるからやめておいたほうがいい」
と言われていたからです。
それでも私には、手術を受ける理由がありました。
頻尿でトイレが近く、夜中には酷いときで3回も尿意で目を覚ますことがありました。
それまで約1年間、処方された薬で何とかしのいできましたが、これ以上の改善は難しい。
そこで私は迷った末、
「手術をしないと、この先も変わらない。もう運を天に任せて、手術を受けよう!」
と決断しました。
そして手術を受けたのです。
手術はあっという間。でも、その日の夕方から……
私が受けたのは、尿道からレーザーなどを用いて肥大した前立腺を切除・蒸散するタイプの手術でした。
全身麻酔で眠っている間に手術は終わり、私自身は「えっ、もう終わったの?」というくらいの感覚でした。
ところが――。
その日の夕方になって、状況が変わりました。
尿意をもよおして、何度もトイレへ。
「またトイレか……」
というくらい頻繁に尿意を感じます。
そして何より怖かったのが、
「このまま我慢できずに漏れてしまったらどうしよう」
という不安でした。
手術前に知人から言われた、
「だだ漏れになるぞ」
という言葉が頭をよぎります。
正直なところ、
「手術、やめておけばよかったかな……」
と思ったこともありました。
尿漏れは本当にあった。でも、それはずっと続かなかった
退院してからも、しばらくは尿漏れの心配が続きました。
家にいるときは気が緩むこともあり、実際に何度か漏らしてしまったこともあります。
しかし、そこで焦る必要はありませんでした。
私の場合、1か月ほどすると血尿が完全に止まり、痛みもなくなっていきました。
そして、さらに時間が経つにつれて尿漏れも少なくなっていき、
手術から約2か月たったころには、尿漏れを心配することはほとんどなくなりました。
主治医からは手術前後に、
「傷口の痛みなどで尿路が敏感になっている時期は、尿漏れが起こることがあります。2~3か月くらいすれば心配なくなるでしょう」
という趣旨の説明を受けていました。
私の場合は、まさにその説明どおりの経過になったわけです。
もちろん、これはあくまで私自身の経験です。
年齢、手術方法、術前の排尿状態、膀胱や尿道の状態などによって経過には個人差があります。
ですから、
「自分も2か月で必ず治る」
と考えるのではなく、
「術後しばらく尿漏れが起こることはある。でも、時間とともに改善する場合も多い」
くらいに考えておくのがよいと思います。
手術から3か月。今、私はどう思っているのか?
そして現在。
手術から約3か月が経ちました。
今では、あれほど心配していた尿漏れの不安はほとんどありません。
それどころか、
「手術を受けて、本当に良かった」
と心から思っています。
手術前に悩まされていた頻尿や夜間の排尿についても、手術前とは大きく変わりました。
もちろん、私の体験がすべての人に当てはまるわけではありません。
しかし、少なくとも私自身は、
「だだ漏れになるから手術はやめたほうがいい」
という知人の言葉だけを信じて手術を受けなかったとしたら、今でも前立腺肥大症による排尿の悩みを抱えていたかもしれません。
尿漏れが心配なら、まず主治医に相談してみよう
前立腺肥大症の手術を考えている人にとって、尿漏れはとても大きな不安だと思います。
でも、今回の私の経験から一つお伝えしたいのは、
「術後に尿漏れがあるかもしれない」ということだけで、手術を必要以上に怖がらないでほしい
ということです。
術後に尿漏れがあったとしても、それが永久に続くとは限りません。
また、尿漏れの症状については、主治医に相談すれば、状態に応じて薬などの治療について相談することもできます。
「ちょっと漏れるんですが……」
「トイレまで我慢できないことがあります」
といった小さなことでも、遠慮せずに伝えてみましょう。
※前立腺肥大症の手術後に起こる尿漏れについては、北海道旭川市の神楽岡泌尿器科でも、尿漏れが起こる仕組みや回復までの経過、改善のためのトレーニングなどを院長が詳しく解説しています。
私自身も手術後に尿漏れを経験しただけに、同じような症状で不安を感じている方には参考になる内容だと思います。

まとめ――「だだ漏れ」が怖かった私が、今思うこと
前立腺肥大症の手術を受ける前、私は知人から、
「だだ漏れになるから、やめておいたほうがいい」
と言われました。
だからこそ、手術を決断するまでには迷いがありました。
実際、手術後には尿漏れがあり、
「やめておけばよかったかな……」
と思ったこともあります。
しかし、それは私の場合、ずっと続いたわけではありませんでした。
1か月ほどで血尿や痛みが落ち着き、2か月ほど経つころには尿漏れの心配もなくなりました。
そして手術から3か月。
今の私は、
「あのとき、思い切って手術を受けて本当に良かった」
と思っています。
前立腺肥大症の症状や術後の経過は、人によって違います。
だからこそ、他人の体験談だけで判断するのではなく、自分の症状と手術のメリット・リスクについて主治医とよく相談することが大切です。
そして何より、
「前立腺の病気は、決して他人事ではありません。」
50代、60代と年齢を重ねれば、誰にでも起こり得る身近な問題です。
もし「最近、トイレが近い」「夜中に何度も起きる」「尿の勢いが弱くなった」と感じているなら、
「年齢のせいだから仕方ない」
と決めつけず、一度泌尿器科で相談してみてはいかがでしょうか。


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